こんにちは! りんさく(@sakurarin72)です。
先日、久しぶりに寝込むほどの風邪をひきました。
原因は、一番信頼しているやつにうつされたからです。
あいつと遊んだ次の日から、喉はイガイガするし、鼻水も止まらない。
「花粉症かな?」と思ってはみたものの、花粉症とは何かが違う。
犯人はあいつだ!
そういえば「風邪ひいた~」って言うてたな。
あいつに文句を言わないと気が済まない。
「風邪うつったやんけ。なにしてくれんねん!」
と言ったら、
「何でももらったらあかんわ。すぐに欲しがる~」と、笑いながら言ってきやがった。
1ミリも悪いと思ってないやん…
まぁ、そんなものだ。
うつってしまった、おれが悪いと諦めよう。
しかし、しんどくて寝ているのも悪くない時があります。
猫たちが心配をして、横に寝てくれるからです。
まるで、体調が悪いのをしっているかのように。
この瞬間だけは、「風邪をひいてよかった」と思いますが、そばにいる猫たちには人間の風邪がうつらないのか少し心配になります。
ということで今回は、「猫には人間の風邪はうつらないの?」というお話です。
人間の風邪と猫の風邪
季節の変わり目は、風邪をひく人が多いと言われていますが、そもそもなぜ風邪をひくのでしょうか?
風邪の正式名称は「風邪症候群」といい、鼻やのど(上気道)の急性炎症の総称です。
その炎症が、くしゃみ、鼻水、のどの痛み、発熱、頭痛などの症状を引き起こします。
原因の約90%は「ライノウイルス」「コロナウイルス」などのウイルス感染で、残りの約10%は「マイコプラズマ」「クラミジア」などの細菌からだと言われています。
風邪を起こすウイルスは、約200種類以上あると言われているために、原因を特定する事は難しいそうです。
とまぁ、ここまでは人間の風邪についてざっくりと。
本題は、ここからです。
では、猫の風邪はどうでしょうか?
猫風邪
猫が、人間の風邪に似た状態の事を「猫風邪」と言いますが、実際には「猫風邪」という病名はありません。
「ヘルペスウイルス」や「カリシウイルス」などのウイルス感染、または「クラミジア」などの細菌が原因で発症する「上部気道感染症」をまとめて、「猫風邪」と呼んでいるのです。
症状は、鼻水、くしゃみ、発熱、流涙、よだれなどで、人間の風邪とよく似ています。
猫風邪で代表的なのは、「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」です。
猫ウイルス性鼻気管炎の原因はヘルペスウイルスで、これに一度感染してしまうと症状が回復した後でも、ウイルスが体内に残ってしまいます。
そのため、免疫力が下がった時やストレスを感じた時に再発する可能性があるため、十分な注意が必要です。
猫カリシウイルス感染症の原因はカリシウイルスです。
回復後にヘルペスウイルスは潜伏をしますが、カリシウイルスは常に微量のウイルスが体内に排出されます。
そのため、ヘルペスウイルスにかかった猫同様に、何かのきっかけで感染源となるために、回復後も注意が必要です。
では、人間の風邪も猫の風邪も症状的にはあまり変わりませんが、「人間から猫へ」「猫から人間へ」うつることがあるのでしょうか?
人間の風邪は猫にうつるの?
答えは、
うつりません!
大気中には、目に見えない様々な微生物がいます。
その中には、人間や猫や犬などの体内へ侵入をして悪さをする「病原体」と呼ばれる微生物が、存在しています。
病原体とは、生体に寄生をして病気を起こさせる原生動物、細菌、ウイルスなどの生物です。
健康な時は、自身が持つ免疫力によって病原体の侵入を防いでいるのですが、寝不足やストレス、栄養不足や運動不足などで免疫力が低下している時は、病原体に対抗ができません。
そうすると、風邪やインフルエンザのような感染症を引き起こしてしまうのです。
人間は、風邪の原因となるウイルスが約200種類あると言われています。
その中でも特に多いのが、ライノウイルス(全体の約30~50%)、次に多いのがコロナウイルス(10~15%)です。
猫が風邪をひく時のウイルスは、ヘルペスウイルス、カリシウイルズがほとんどです。
こうしてみると、人間と猫とでは風邪をひく時のウイルスの種類が違いますよね。
人間の風邪が猫にうつらないのは、ウイルスの種類が違うからなのです。
ただ、人間が風邪をひく原因となるウイルスは、200種類以上あると言われているので、猫が風邪をひくウイルスとかぶる事があるかもしれません。
しかし、もし仮に人間と猫が同じ種類のウイルスを持っていたとしても、型が違うために「うつることはない」と考えられているのです。
また、人間のインフルエンザも猫にはうつることはありません。
人間のインフルエンザは猫に感染しにくく、もし感染したとしても人間のように重症化することは、ほとんどないと言われています。
しかし、2009年にアメリカで飼い主のインフルエンザが飼い猫に感染して、亡くなったという特例もあります。
これは、インフルエンザのウイルスが、何らかの影響で変化をして、猫に感染したのだと考えられているようです。
なので、風邪もインフルエンザも「絶対に感染しない」というわけではなさそうですね。
人獣共通感染症
人獣共通感染症とは、「動物から人へ」「人から動物へ」感染をする感染症のことです。
別名「動物由来感染症」、「ズーノーシス(ZOONOSIS)」とも呼ばれ、世界保健機構(WHO)では、「脊椎動物と人の間で自然に行き来することができる病気、または感染」と定義されています。
最近では、愛猫との濃厚なスキンシップ(キスをする、一緒に寝る、食べ物を共有するなど)が原因で、愛猫に病気をうつされたりする事が増えてきているそうです。
人間と動物の共通感染症を引き起こす原因は、細菌、ウイルス、寄生虫など様々なものがありますが、猫や犬などの小動物から人に感染するものは、約30種類ほどだと考えられています。
その中で、猫から感染する代表的な病気は、
- 猫ひっかき病
- パスツレラ症
- Q熱
- トキソプラズマ症
猫ひっかき病
別名「バルトネラ症」ともいい、猫に引っかかれたり、嚙まれたりすると発熱、頭痛、リンパ節の腫れなどの症状を引き起こす感染症です。
原因は、猫の赤血球に寄生する「バルトネラ」いう細菌だと考えられています。
バルトネラにはいくつかの種類があり、猫ひっかき病の原因となるのは「バルトネラ・ヘンセレ」という細菌です。
猫は、この菌を持っていても無症状ですが、人間はリンパ節炎という症状がでます。
そのため、猫の爪を切るなどの予防をして、猫に噛まれないように注意をしましょう。
また感染経路がノミということもあるために、ノミの予防にも心がけて下さい。
パスツレラ症
パスツレラ症は、世界保険機構(WHO)が警告を呼びかけるほどの人獣共通感染症のひとつです。
パスツレラ症の原因となる「パスツレラ菌」は、猫だと約100%、犬で約75%が口の中に保菌をしていると言われています。
また、猫は爪にも約25%程のパスツレラ菌が常在しているそうです。
猫や犬が保菌をしていても無症状ですが、人間が猫にひっかかれた、噛まれたなどで感染をすると、リンパ節の腫れ、化膿、発熱などの症状を引き起こします。
また、猫とキスをした、食べ物を共有したなどでも感染をする可能性があるそうです。
菌が口から入った場合は、肺炎、気管支炎などを引き起こす可能性があります。
また、免疫力が低下している時は、命に関わる危険な感染症です。
猫にひっかかれない、噛まれない、口移しで食べ物を与えないなど、十分に注意をして下さい。
Q熱
Q熱も、重要な人獣共通感染症のひとつで、「コクシエラ菌」と呼ばれる細菌による感染症です。
様々な動物たちが保菌していて、猫が感染してもほとんどが無症状、もしくは軽い発熱を引き起こす程度だと言われています。
しかし、妊娠をしている猫が感染をすると、死産、流産になる可能性が高いそうです。
人間が感染をすると、発熱、頭痛、関節や筋肉の痛みなどといったインフルエンザに似た症状を引き起こします。
ほとんどが2週間ほどで治るのですが、心内膜炎、肝炎など重症化するケースもあるようです。
感染経路は、フン、流産した胎児、羊水、ダニのフンなどから検出されていて、これらからでる粉塵を吸うことによって人間にも感染をすると言われています。
猫がコクシエラ菌を保有している確率は、約10%と低いですが、猫の出産、死産、流産に携わる時は、マスクなどをして予防しましょうね。
トキソプラズマ症
トキソプラズマは、原虫という単細胞生物が引き起こす全身感染症です。
人間を含めた哺乳類、鳥類に感染する事がわかっており、世界中で約3分の1以上の人が、感染をしていると言われています。
トキソプラズマ症は、健康な人が感染をしても症状は出ませんし、問題はありません。
ただ、免疫力が低下している人は、リンパ節の腫れ、微熱、倦怠感(けんたいかん)などの症状が出ることもあります。
その中でも、特に気を付けなければいけないのが妊婦さんです。
妊婦さんが感染した場合、本人は重症化する事は少ないのですが、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに感染することがあります。
そうすると、赤ちゃんが流産したり、視力障害、肝機能障害、脳性麻痺などの神経症状を引き起こす可能性がでてきます。
人への感染経路は、「猫の糞尿」と「食肉を生で食べた」場合です。
十分に注意をして下さい。
猫が感染した場合は、健康な成猫なら発病はほとんどしないと言われています。
重症化しやすいのは、子猫です。
- 下痢
- 嘔吐
- 呼吸困難
- ぶどう膜炎
- 運動失調症
などの症状が出ます。
さらに重症化すると、命を落とす危険性もあるため、十分な注意が必要です。
子猫以外にも、免疫力が低下している老猫、大きな病気を患っている猫は、重症化する可能性があるために要注意です。
さいごに
昔から「季節の変わり目は風邪や病気をしやすい」と言われています。
それは、人間だけでなく猫や他の動物にも言える事です。
病気をすると楽しいことも楽しくなくなったり、何を食べても美味しくないし、良い事なんて一つもありませんね。
注意をしていても防げないことはありますが、予防はできます。
それは、人間だけでなく猫にも言える事です。
人間も猫も元気が一番!
お互いに、いつまでも元気で楽しい毎日を過ごしましょうね。
おしまい
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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