猫は仲間の「死」をどう感じているの?猫に起こるペットロスとは

 

こんにちは、りんさく(@sakurarin72)です。

 

少し前、近所のおっちゃん家で飼っていた猫が亡くなりました。

そのおっちゃんは猫の事を「わしの生涯のパートナーや」と言って、とても大切にしていました。

その猫はおっちゃんとは対象的で、すごく大人しくて物静かな子でした。

 

ただ、うちの猫とは相性が悪く、会うたびにケンカをしていました。

ケンカといっても、うちの猫が一方的に怒っているだけなのですが笑

 

しかし、会うといつも怒っていたうちの猫が、おっちゃん家の猫が亡くなる前日から、おっちゃん家の玄関から動こうとしなかったのです。

だっこをして連れて帰ろうとすると暴れるし、噛んでくるしで大変でした。

 

今思えば、うちの猫はおっちゃん家の猫が「死ぬこと」をわかっていたのかもしれません。

 

昔から、猫は「死」というものを認識していないと言われています。

しかし、うちの猫のようなことがあると、「猫も人間のように、仲間が亡くなると悲しいのでは?」と思っちゃいますね。

 

本当は、猫も人間のように仲間が亡くなると「悲しい」という感情を抱くのかもしれません。

 

ということで今回は、猫は仲間の死をどう感じているの?というお話です。

 

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ペットロスとは

飼い主なら誰でも「愛猫といつまでも一緒にいたい」と願うはずです。

最近では、猫も人間のように長寿化が進んでおり、平均寿命が上がっていると言われています。

  • 完全室内飼いの猫:15~16歳
  • 外へ出している猫:13~14歳
  • 野良猫:3~5歳

こうして見ると、外の世界がどれだけ過酷なのかがよくわかりますね。

 

しかし、猫は完全室内飼いで大切に育てていても、人間の約4分1に満たないほどの寿命しかありません。

ほとんどの猫は、飼い主さんより先に亡くなってしまいます。

 

いつも一緒にいて、同じ時間を過ごしてきた猫が亡くなってしまうのは、飼い主としてとても辛いことです。

最近では、動物と共に暮らす概念を「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」と呼び、猫や犬や鳥などを配偶者と考える方が増えています。

 

つまり、猫や犬などを一生連れ添っていく生き物(家族、もしくはそれ以上)と、感じている方が多いという事です。

しかし、どれだけ大切にしていても悲しい事にいつかは亡くなってします。

 

大切な家族(ペット)が、急に目の前から居なくなったらどうでしょうか?

僕も含めほとんどの人が、計り知れないショックに陥ると思います。

 

「ペットロス」という言葉をご存知でしょうか?

ペットロスとは、ペットを亡くしたという飼い主の体験自体や、亡くした時の悲しみのことを言います。

ペットを飼っていれば、誰でも経験することです。

なかには、ペットを亡くした悲しみが重症化し、「ペット症候群」という心の病や身体的病気になる方も少なくはないと言われています。

 

ただ、この「ペットロス」になるのは人間(飼い主)だけではなく、動物内でも起こるのではないかと考えられているのです。

 

僕たち人間は、親や恋人、仲の良い友達、またはペットなどが亡くなると、絶望的な悲しみが押し寄せてきますよね。

この悲しみの感情が、猫にもあるのではないかと考えられているのです。

 

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猫に起こるペットロスとは

「猫は仲間が亡くなると、ペットロスになるのか?」という研究があまり行われていないため、研究者の間では「猫もペットロスになる!」「いや、なるわけがない」などと、意見がわかれています。

しかし、多頭飼いをしている飼い主さんに「猫はペットロスになる?」というアンケートをしたところ、約65%の飼い主さんが「猫もペットロスになる!」と答えたそうです。

 

また、2016年にアメリカで「同居猫(犬)の死は生存している猫(犬)に影響を与えるのか?」という研究が行われました。

結果は、「同居猫(犬)が亡くなった後、残された猫(犬)の行動に変化があった」と発表されたのです。

 

昔から、猫には喜怒哀楽の「哀(かなしい)」という感情がないと言われています。

そのため、仲間が亡くなった哀しみで涙を流すようなことはないですし、落ち込む事もないのかもしれません。

 

ただ、仲間がいなくなった孤独感や不安から「さびしい」という感情は持っていると言われています。

その寂しさから、猫も人間のようにペットロスになると考えられているのです。

 

人間は悲しみから、猫は寂しさから「ペットロス」になるのかもしれませんね。

 

では、猫は同居猫が亡くなると、どのような行動を起こすのでしょうか。

 

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食欲不振、元気がない

人間は気持ちが落ち込むと、食欲や元気がなくなったり、あまり動きたくないと感じますよね。

猫も同じで、仲間猫がいない寂しさから気持ちが落ち込み、あまり動かなくなる事があります。

もし、仲間猫の死後に元気がないようなら、ペットロスになっているのかもしれません。

 

鳴き声の変化

仲間がいない寂しさや不安から、歩き回って仲間猫を探したり、亡くなった猫がよく居た場所にいたり、大きな声で鳴いて仲間猫を呼ぶ行動が増えたりします。

仲間がいない寂しさと不安な気持ちが、このような行動を起こさせているそうです。

 

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飼い主のそばから離れない

ペットロスの猫は、飼い主さんのそばから離れない傾向にあるそうです。

仲間猫がいなくなった寂しさを、飼い主さんに甘えることで気を紛らわしていると考えられています。

 

また、悲しんでいる飼い主さんを見て「飼い主のやつ、いつもと様子が違うぞ」と心配をして、そばを離れない猫もいるそうです。

 

どちらにせよ、猫も飼い主もそばにいてくれる相手がいることで、お互いに悲しみを分かち合えるのではないでしょうか。

 

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さいごに

古くからの言い伝えで、「化け猫が死体を操るから、猫に死体を見せるな」と迷信があります。

たしかに、猫は死体を見ると攻撃的な反応になる事が多いです。

  • 少しにおいを嗅いで近づかない
  • 死体に向かって「シャー」と威嚇する
  • 亡くなる前は近づかない

など、寂しがったり、悲しんだりするのとは、ほど遠い行動をします。

 

しかし、これにはちゃんとした理由があるのです。

  • 亡くなった動物が病気や寄生虫を持っているかもしれない
  • 弱った動物は、獲物として狙われる可能性があるため近くにいると危険
  • 知らない匂い(死臭など)がするため警戒している

など、自分の身を守るための行動が、冷たく攻撃的に見えるのです。

 

それだけ自然界で生きていくのは、過酷ということなのでしょう。

 

ただ、飼い猫でも仲間猫が亡くなると、外で生きる猫と同じように攻撃的な行動をとる事があるようです。

猫の生まれ持った本能が、そうさせているのでしょうね。

 

しかし、行動では冷たく攻撃的でも、気持ちでは「寂しい」「不安」と感じる猫が多いそうです。

 

「いつも一緒にいたのが急にいなくなる」

寂しさは、人間も猫も同じなのかもしれません。

 

人間がペットロスになるように、猫もペットロスになります。

もしかすると、「哀しみ」がないと言われている猫にも、本当は「かなしい」という感情があるのかもしれません。

 

愛猫の死、仲間の死、辛いのは人間も猫も同じです。

「悲しみは時間が解決してくれる」と言いますが、ただ時間が過ぎるのを待っているだけでは、なかなか心の傷が癒されません。

飼い主さんが亡くなった猫のため、残された猫のために、元気に笑顔で過ごしてあげることが、悲しみを解決する一番の近道ではないでしょうか。

 

亡くなった猫も、飼い主さんと残した猫の幸せを願っているはずですよ。

 

おしまい

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

猫の気持ち
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