こんにちは、りんさく(@sakurarin72)です。
昨日、ソファーでテレビを見ていると、愛猫が駆け寄ってきてテレビの前で「フーッ」とため息をついていました。
「えっ、どうした?」
というより、猫もため息をつくんかい!
愛猫のため息を、聞いたことはありますか?
「ため息」って聞くと、ネガティブなイメージを想像しちゃいますが、猫も同じようにネガティブな感情から、ため息をついているのでしょうか?
今回は、「猫のため息について」のお話てす。
ため息とは
「ため息をつくと幸せが逃げる」と、よく言いますね。
そのため、ため息にマイナスなイメージを持っている方が、多いのではないでしょうか。
ため息を辞書で調べてみると、
「気苦労や失望などから、また感動した時や緊張がとけた時に思わず出る吐息」
と書かれています。
人間は、気持ちが落ち込んでいる時や、疲れやストレスが溜まっている時、緊張状態が続いた時などは、呼吸が浅くなると言われています。
それは、ネガティブな感情を抱いている時は、自然に目線と姿勢が下を向いてしまうために、肺が圧迫されて呼吸が浅くなるからだそうです。
呼吸が浅くなるという事は、体に十分な酸素が送られていないという事です。
その不足した酸素を取り込むために、ため息をつくと考えられています。
つまり、ため息をつくという行動は、「体の酸欠状態を改善させる」ためのものなのです。
また、ため息には「自律神経のバランスを保つ」働きもあります。
人間の身体は、疲れやストレスが溜まると、自律神経のバランスが崩れて、体調不良になる可能性が高いそうです。
しかし、ため息をつくと交感神経の興奮が抑えられ、自律神経のバランスが保たれると言われています。
「ため息をつく」のは、幸せを逃がしてしまう行動ではなく、呼吸を整えて心を落ち着かせるための、大切な行動なのです。
では、猫も人間と同じような感覚で、ため息をついているのでしょうか?
猫のため息
ため息といえば、口から大きく息を吐きだす感じが思い浮かびますね。
しかし、猫のため息は人間のため息のように、口から息を吐き出すのではなく、鼻から息を出すのです。
そのため、人間のように大きな音が出ないので、気づかないかもしれません。
「フー」「フッ」「フーン」と小さく短めに息を吐き出すのが、猫のため息です。
猫は鼻呼吸
基本的に、猫は鼻呼吸で生活をしています。
そのため、口で呼吸をすることはめったにしません。
どんなに激しく動いている時でも、口は閉じたままで鼻をピクピクさせて荒い呼吸をしています。
「猫が口呼吸をしている時は、体調不良の可能性がある」と言われるほど、健康な猫は口呼吸をしないのです。
もし、猫が口呼吸をしていたら、身体に異変が起きている可能性が高いため、十分に注意して下さい。
猫がため息をつく理由
ため息とは、深く呼吸をする動作の事で、それによって血液の流れを促進させ、リラックス効果を得る行動です。
人間は、心が疲れた時、頑張りがきかなくなった時などに、ため息がよく出ると言われています。
特に、ストレスや不安、緊張、疲れなどが溜まってきた時などに、脳が身体にリラックスが必要と判断をして、ため息を出させるそうです。
では、猫はどうでしょうか?
ホッとしている時
僕たちは、一仕事が終わった後に「伸びをしながらフー」と、ため息をつく事がありますよね。
猫もそれと同じで、遊んだ後やトイレをした後、毛づくろいをした後など、何かを達成した後に、「フー」とため息をつく事があるのです。
「え、そんなことで?」と思ってしまいますが、野生の猫はそんなことでも命がけなのです。
いつ何時、敵が襲ってくるかわかりません。
そのため、何かをやり遂げると達成感に包まれ、気持ちが落ち着くのだそうです。
これは、猫の本能に組み込まれているため、家猫になってもそれが抜けないと言われています。
また、遊びにひと段落ついた時も「フー」「フン」と、ため息をつく事があります。
集中力が切れたり、緊張がほぐれた後に、ため息をつく事が多いようです。
「やれやれ、やってやったぜ。フー」
って、感じなのでしょうね。
リラックスしている時
僕たちは、1日が終わり布団へ寝転んだ時に「フー」「ハー」と、深いため息をつく事がありますよね。
ため息は、気持ちがリラックスをしている時に出る事もあるのです。
猫もそれと同じで、気持ちが良い時、リラックスをしている時に「フー」とため息をつく事があります。
自分のベッドで寝る時や飼い主さんに抱っこされている時、飼い主さんの膝の上にいる時など、気持ちが落ち着きリラックスができると、ため息をつきます。
「気持ちがいいにゃー。フー」
とでも、感じているのでしょう。
飼い主として、抱っこしている時や膝に乗っている時にため息をつかれたら、こんな嬉しい事はありませんね。
ストレス、不満がある時
これも人間と同じで、猫はストレスが溜まってきたり、嫌な事があると、ため息をつく事があります。
爪を切られた時、病院へ連れて行かれた時、何かに失敗した時、飼い主さんに叱られた時など、ストレスを感じた時にため息をつくのです。
これを動物行動学の分野では、「転位行動(てんいこうどう)」と呼んでいます。
転位行動とは、恐怖や緊張、不安などのストレスを感じた時に、気持ちを鎮めるために全く違う行動をする事です。
猫の転位行動といえば、「爪とぎ」「毛づくろい」「あくび」などは有名ですが、「ため息」も猫の転位行動の1つなのです。
愛猫に何かをした後で「フー」と、ため息をつかれたのなら、少しストレスを感じてのかもしれません。
そんな時は、優しく名前を呼んで撫でてあげて下さい。
それだけで、愛猫は機嫌を直して喜んでくれます。
病気からのため息
猫がため息をつくことは、珍しい事ではありません。
しかし、ため息を頻繫につくようであれば、病気の可能性が高いです。
「いつもと違う」「何かおかしい」と感じた時は、速やかに動物病院へ連れて行ってあげて下さいね。
異物が鼻に詰まっている
猫の呼吸方法は、鼻呼吸です。
そのため、息を吸った時にホコリなどの異物が、鼻に入ってしまう事があります。
また、猫は何にでも匂いを嗅ぐ習性があるため、その時に鼻へ異物が入ってしまうケースも少なくはありません。
猫は鼻に異物が入ると、それを取り除こうと鼻息を荒立てて吹き飛ばそうとします。
その時のため息は、「フー」という感じではなく、「フンフン」といった力強い感じです。
しかし、それで取れれば良いのですが、たまに鼻の奥の方へ入ってしまい取れない場合もあります。
そんな時は、無理に取ろうとせずに動物病院へ連れていってあげて下さい。
猫風邪
猫風邪は、ウイルスなどによる感染症の1つで、人間の風邪の症状とよく似ています。
「発熱」「くしゃみ」「鼻水」「鼻詰まり」が、主な症状です。
猫は、鼻が詰まると呼吸がしづらくなり、普段よりも鼻息が激しくなります。
ため息というよりも、鼻から息を勢いよく吐き出す感じです。
猫は、鼻が詰まって鼻呼吸ができなくなると、「ハァハァ」と口呼吸をする事があります。
そうなると重症です。
そうなる前に動物病院へ連れてい行ってあげて下さい。
また、ウイルス感染症のほとんどは、自然に治るものではありません。
放置をしておくと、悪化して慢性化する事もあるため、気づいたら速やかに動物病院へ連れて行ってあげて下さい。
さいごに
ため息には、ネガティブなイメージがついていますが、猫のため息はネガティブだけではありません。
ただ、人間と猫がため息をする時の気持ちは、似ているものがありましたね。
1つ大きな違いは、近くでため息をつかれても、嫌な気持ちにならないというところですね。
人間のため息は、近くでため息をつかれると、少し嫌な気持ちになりませんか?
しかし、猫に目の前でため息をつかれても、全然嫌な気持にならないのは、僕だけでしょうか。
猫のため息には、色々な種類があります。
ため息から、愛猫の気持ちを読み取ってみるのも、面白いかもしれませんね。
おしまい
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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