こんにちは、りんさく(@sakurarin72)です。
去年の年末、知り合いと食事をしている時に
「うちの猫って家で飼ってるし、外にも出さへんからしなくてもええよな。避妊手術」
って言われたことがありました。
僕は
「手術受けろよ!」
と返答しました。
まぁたしかに、外に出さないのならオス猫と接触する事もないので、妊娠をする心配もありませんが、避妊手術をするのには、妊娠を防ぐだけではないのです。
愛猫のストレスを軽減させてあげたり、病気の予防にも繋がります。
今回は「メス猫の避妊手術って本当に必要なの?」というお話です。
メス猫に避妊手術は必要?
2019年4月~2020年3月までで、27,108匹の猫が殺処分されました。
そのうち、18,176匹は子猫だったのです。
飼い主さんから保健所への持ち込みも、10,000匹以上あったそうです。
猫は多産なため、一度に5匹程度は産みます。
無責任な飼い主さんは、それを処理できずに保健所に持ち込むようなのです。
「なんで避妊手術をしないの?」
と持ち込んだ飼い主さんに聞いてみたいものですが・・・
そういう人こそ、避妊手術は必要だと思います。
それ以外に病気の予防へも繋がるので、避妊手術はしてあげる方が良いのではないでしょうか。
手術をするメリットとデメリット
獣医さんが避妊手術のベテランとは言え「手術」と聞くと、やっぱり不安になりますよね。
しかし、ある獣医さんは
「去勢手術や避妊手術ほどリスクの少ない手術はない」
と言っていました。
ただ、麻酔を使うのでリスクは0ではないとも言っていましたが、不幸な猫を作らない為、愛猫の病気予防の為にメリットとデメリットを考えて、ご検討されてみてはいかがでしょうか。
避妊手術をするメリット
- 病気の予防
- ストレスを軽減
- 予定外の妊娠防止
大きく分けて3つありますので、見ていきたいと思います。
病気の予防
- 乳腺腫瘍(乳がん)
- 子宮蓄膿症
- 卵巣腫瘍
などの予防ができます。
・乳腺腫瘍
発情した時に出るホルモンが、乳腺を刺激するために腫瘍となってしまう病気です。
いわゆる悪性の乳がんです。
腫瘍の8割は悪性と言われています。
猫は一度乳腺腫瘍になってしまうと、手術で取り除いても、ほとんどが再発するそうです。
特に、10~12歳のメス猫がかかりやすいとされていますが、2度ぐらいの出産なら乳腺腫瘍には、なりにくいと言われています。
・子宮蓄膿症
子宮の中に膿が溜まってしまう感染症です。
1歳程度の猫でもなる事があるそうなのですが、ほとんどは5歳以上の猫に見られる病気です。
発情期は、子宮の頚部が緩るんでしまうので、外からの病原菌が入りやすくなります。
菌(大腸菌、ブドウ球菌、サルモネラ菌など)を受けた子宮は炎症を起こして、子宮内膜炎という病気になり、それが長引くと膿が溜まり子宮蓄膿症になってしまうのです。
この病気は避妊手術をしていれば、かからない病気と言われています。
・卵巣腫瘍
卵巣に腫瘍ができる病気です。
卵巣は排卵を行ったり、ホルモンを分泌させる場所です。
腫瘍は良性と悪性があり、悪性はガンとなります。
排卵を繰り返していると卵巣に傷がつき、それが悪性の腫瘍になると言われています。
これも避妊手術をしていれば、防げる病気なのです。
これらの病気は、性ホルモンが分泌されなければ、かかる事はないそうです。
季節によって発情期がくるのはメス猫だけです。
オス猫はメス猫の鳴き声やフェロモンに影響されて発情します。
猫も人間と同じように、高齢になればなるほど手術のリスクは高まります。
最初の発情期は、個体差や生まれた季節などにも影響されますが、6~7ヵ月ぐらいと言われているので、発情期が来る前に検討してみて下さい。
ストレスの軽減
猫は、発情期が来ているのに交尾が出来ないと、強いストレスを感じてしまいます。
それが原因で、食欲不振になったり、体調不良になったりする可能性もあります。
時には、外に出た事がないメス猫でも、オス猫を求めて脱走する事もあります。
それと発情期には、一晩中大きな声で鳴き続けます。
愛猫のストレスも溜まりますが、飼い主さんも寝不足で体調不良になったり、ストレスを感じてしまいます。
それが嫌で、愛猫を手放すという事もあるそうなので、そうなる前に考えてあげましょう。
予想外の妊娠防止
猫は交尾をすると、かなりの確率で妊娠します。
飼い猫を外に出している場合は、飼い主さんが知らないうちに妊娠していた、というケースもあると思います。
出産を家でしたら飼い主さんもわかるので、子猫たちを何とかできるかもしれませんが、知らないうちに外で産んでいたらどうでしょう。
その子猫は、野良猫になって生きていかなければなりません。
最悪の場合は、殺処分の対象となってしまうのです。
TNRをされている民間の保護団体さんや個人で保護活動をされている方々は、殺処分を防ぐために頑張ってくれています。
その人たちの為にも、猫の為にも、愛猫の避妊手術の事はしっかりと考えなければなりません。
避妊手術をするデメリット
ある獣医さんは「去勢避妊手術をするデメリットはない」と言っていましたが、それは医者からの立場であって、僕たち飼い主からすれば、それなりの心配はあると思います。
1番は麻酔によるリスクはないのか?
ということですよね。
麻酔によるリスク
避妊手術は全身麻酔で行います。
そのために、アレルギー反応が出る可能性もあるそうですが、最近の麻酔は安全性を重視しているために、避妊手術の麻酔で亡くなる事は、滅多にないと言われています。
ただし「0」ではないので、ほとんどの動物病院では麻酔前に身体検査と血液検査を行います。
そして、麻酔をしても大丈夫と判断してから、麻酔をして手術をするそうです。
結果が思わしくなければ、中止にしたり延期にしたりすることもあると言っていました。
心臓に持病があって血圧を一定に保てない猫、肝臓や腎臓に病気を持っている猫は避妊手術ができないと言われています。
麻酔、手術を受ける前は、納得がいくまで獣医さんと話をしましょうね。
肥満になりやすい
子宮や卵巣を摘出すると、ホルモンバランスが崩れて代謝が悪くなり、体重が増えてしまいます。
手術後は、食事や体調管理をしっかりとしてあげましょう。
もし、手術後に以下の体調不良が起こるようなら、手術を受けた動物病院に連絡をして指示を受けて下さい。
- 元気がない
- うなっている
- 呼吸が荒い
- 動かない、じっとしている
- あくびの回数が多い
- 必要以上に毛ずくろいをする
- 頻繫に鼻をなめる
- よだれを垂らす
さいごに
飼い主さんなら「愛猫の可愛い子供を見てみたい」という気持ちになる事もあると思います。
実際に僕もそうですから。
しかし、責任を持てないなら最初から産まさない方が、猫のためでもあります。
不幸な猫を作らない為にも、愛猫の健康の為にも、避妊手術を検討してみてはいかがでしょうか。
おしまい
人気の猫用のベッドです。フワフワの暖かいベッドで、いい夢を見てもらいましょうね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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