こんにちは、りんさく(@sakurarin72)です。
アニメなどで、猫が魚をくわえているシーンを目にしますが、猫ってそんなに魚が好きなのでしょうか?
猫は、肉食動物なのです。
それがどうして、「猫は魚が大好き」というイメージがついてしまったのでしょうか。
猫=魚は正解?
本来猫は、ネズミや鳥やカエルなどを食べて暮らしていました。
もちろん魚も食べていましたが、水嫌いな猫がわざわざ川や海などに入って捕まえるわけがありません。
それに、猫は魚ばかり食べていると、病気もしくは命を落とす危険性もあるのです。
じゃあどうして、猫は魚が好きということが定着してしまったのでしょうか。
それは、人間の食生活に関係しているのです。
日本食と言えば、焼き魚、煮魚、刺身といったものは、つきものですね。
猫は獲物が捕れない時は、人間からもらったり、人間が食べ残した残飯を食べていかないと生きていけなかったために、魚を食べる習慣がついたと言われています。
それで日本の猫は、「魚が好き」と言われるようになったのです。
海外では、魚よりも肉が大好きな猫もいます。
つまり、その国で人間が食べる主食によって、猫の主食も変わるのです。
それだけ猫は、人間と共に暮らしてきたというわけです。
しかし、魚ならどんな魚でも良いというわけではありません。
猫にとって食べていい魚、食べると危険な魚があります。
食べていい魚と危険な魚
台所で魚を焼いていたり捌いていると、愛猫が食べたそうにウロウロしていることはないですか?
猫は、匂いに敏感なために美味しそうな匂いがするとすぐに寄ってきます。
近くに寄ってきて「ニャー」と鳴かれた日には、「少しだけ食べさせてあげよう」という気持ちになっちゃいますよね。
しかし、猫にとって体調を崩す魚もあるので、魚なら何でもいいというわけではありません。
食べていい魚
基本的に、脂の少ない白身魚なら食べても大丈夫です。
しかし、与え過ぎには注意して下さい。
鮭(しゃけ)
鮭は、身が赤いので赤身魚と思われがちですが白身魚です。
タンパク質が豊富に含まれているため、猫に与えても大丈夫です。
鮭の皮には、コラーゲンが含まれていますので、細かく切り刻んで身と一緒に与えてあげて下さい。
コラーゲンは、関節の滑りを良くしてくれます。
・注意点
焼いたり、味付けはしないで下さい。
鮭には細かい骨があるため、そのまま与えると骨を飲み込んでしまい、胃腸を傷付けてしまう恐れがあります。
しっかりと取り除いてから、与えるようにしましょう。
鮭は、中毒になることはありませんがアレルギー性はあります。
そのため、かゆみなどの症状が出るようでしたら、動物病院へ連れていってあげて下さい。
生のまま与えるのであれば、市販で売っている刺身用を与えてあげましょう。
なぜなら、天然の鮭は寄生虫「アニサキス」がいる可能性があるからです。
刺身用は養殖が多いために、「アニサキス」の心配が低いと言われています。
与え方
細かく切ってあげて下さい。
1日の量は、体重3㎏の猫であれば30g、4㎏ならば40gと体重×10gと覚えておいてください。
養殖ものなら生でも大丈夫ですが、なるべく茹でたものや蒸したものを与えてあげましょう。
鯛(たい)
鯛は、低脂肪でタンパク質が豊富な魚です。
猫にとってタンパク質はエネルギー源になりますので、与えても大丈夫です。
注意点
鮭同様に、味付けは不要です。
新鮮な切り身を与えましょう。
鯛の骨は硬くて鋭いため、そのまま飲み込んでしまうと喉や胃腸を傷つける可能性があります。
しっかりと、取り除いてから与えてあげて下さい。
養殖の鯛には、寄生虫「アニサキス」はいませんので、与えるなら養殖の鯛をあげて下さい。
鯛には、口の中に潜む「タイノエ」という寄生虫がいますが、身には寄生しないので大丈夫です。
与え方
新鮮なものを、細かく切って与えてあげてください。
1日の量は、体重4㎏の猫なら5g程度。
新鮮なら生でも大丈夫ですが、サッと湯通しするか蒸した方が消化にはいいです。
鮪(まぐろ)
マグロと聞いて、飛びつかない猫はいないというぐらいに、猫はマグロが大好きです。
マグロには、タンパク質、ⅮℍA、EPA、タウリンと猫の体に必要な栄養素がたくさん含まれています。
注意点
マグロは、アレルギー反応を起こしてしまう可能性があります。
体を痒ゆがったり、下痢や嘔吐をしたり、元気がなくなったりした時は、アレルギー反応を起こしている可能性がありますので、動物病院に連れて行ってあげて下さい。
初めてマグロを与える時は、要注意です。
生のマグロを与える時は、以下の病気に注意しましょう。
・ヒスタミン食中毒
・チアミン欠乏症
・イエローファット(黄色脂肪症)
・ヒスタミン食中毒
マグロの身を常温で長時間放置すると、細菌が繫殖してヒスタミンという物質が増殖します。
それを口にすると、「ヒスタミン食中毒」を引き起こす可能性があるため要注意です。
ヒスタミン食中毒になると、下痢、嘔吐、めまい、蕁麻疹(じんましん)の症状が出ます。
・チアミン欠乏症
チアミンとは、ビタミンB1のことです。
すなわち、ビタミンB1がなくなってしまう病気です。
猫の体は、ビタミンB1を多く蓄えられません。
マグロには、ビタミンB1を分解する酵素「チアミナ―ゼ」が含まれているために、食べ過ぎるとチアミン(ビタミンB1)欠乏症を引き起こしてしまうのです。
症状は、痙攣、運転失調、行動異常、心拍異常、首がお腹に向かって曲ってしまうなどです。
・イエローファット(黄色脂肪症)
不飽和脂肪酸の過剰摂取が原因で、皮下脂肪が黄色く炎症をする病気です。
ビタミンEが欠乏すると、起こりやすいと言われています。
マグロには、不飽和脂肪酸が多く含まれているため、食べ過ぎるとイエローファットになる可能性が高いです。
症状は、猫のお腹にあるブヨブヨの部分に、炎症やしこりができる病気です。
痛みが伴うために、食欲不振になったり、触られる事を嫌がったり、歩き方がおかしくなったりします。
ほっておいても治る病気ではないため、すぐに動物病院に連れて行ってあげて下さい。
マグロの与え過ぎに注意しましょう。
与え方
新鮮なものを与えましょう。
刺身のひと切れの半分を、1ヶ月に1回だけ与えてあげて下さい。
生より湯通ししたものや蒸したものの方が、猫の身体には負担がかかりません。
食べると危険な魚
イワシ、サンマ、サバ、ブリ、アジなどの青魚は絶対に与えないで下さい。
青魚には、飽和脂肪酸がマグロより多く含まれています。
イエローファット(黄色脂肪症)の原因になるために、注意して下さい。
また、寄生虫「アニサキス」がついている可能性も少なくはないため、要注意です。
あと、貝類(アワビ、サザエ、ハマグリなど)、イカ、タコ、カニなども、チアミン欠乏症になる可能性があるために、与えないようにして下さい。
まとめ
鮭、鯛、マグロは、猫にとって大切な栄養素をたくさん含んでいますが、与え過ぎは禁物です。
刺身ひと切れの半分程度を、目安に与えてあげて下さい。
なるべく生は控えましょう。
青魚、魚介類、貝類、は絶対に与えないで下さい。
与え過ぎると、命にかかわる可能性があります。
一番いいのは、与えないことです。
市販のキャットフードで十分栄養も取れますし、なにより安全です。
魚を与えるなら、ご褒美に月一度与える程度にしましょうね。
さいごに
猫の身体は、人間の何倍も小さいです。
人間は平気でも、猫にとっては重大な事になる可能性もありますので、いくら欲しそうに甘えてきても、心を鬼にして
「ダメ!」
と、優しく言ってあげて下さい。
大好きな愛猫の身体を守ってあげられるのは、飼い主さんだけですからね。
おしまい
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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