こんにちは! りんさく(@sakurarin72)です。
久しぶりに百貨店へ行くと、チョコレート一面だったフロアーが、ひな人形コーナーに変わっていました。
チョコレートの前は、お正月飾りでいっぱいだったのに…
こんな調子じゃ1年なんてあっという間ですね。
ところで、3月のイベントといえば?
「ひな祭り」ですよね。
最近では、メス犬やメス猫などにも、ひな祭りをする飼い主さんが増えているそうです。
「ペットも家族だ」と考える飼い主さんが、増えてきたということなのでしょうね😊
しかし、ひな祭りの時期になると、必ずと言っていいほどひな人形にイタズラをする猫の動画がアップされています。
見ている方は楽しいのですが、飼い主さんはたまったもんじゃないでしょうね。
なぜ猫は、ひな人形にイタズラをするのでしょうか?
今回は「猫とひな祭りについて」のお話です。
ひな祭りとは
ひな祭りとは、女の子の健やかな成長と健康を願い、3月3日に行われるお祝いの行事です。
では、なぜ3月3日なのでしょうか?
日本には、それぞれの季節に合わせてお祝いをする「五節句」と呼ばれる風習がありますね。
- 人日(じんじつ):1月7日
- 上巳(じょうし):3月3日
- 端午(たんご):5月5日
- 七夕(たなばた):7月7日
- 重陽(ちょうよう):9月9日
五節句は、中国の陰陽五行説が由来とされています。
古代中国では、奇数が重なる月日は縁起が良いとされていました。
そのため、奇数が重なる日を季節の節目とし、その季節の食べ物を食べることで、邪気を祓い、無病息災や子孫繫栄などを願っていたそうです。
「ひな祭り」は別名「桃の節句」と呼ばれていますが、正式な呼び名は「上巳(じょうし・じょうみ)の節句」と言います。
桃の節句は「旧暦3月の最初の巳の日」の事を示していたのですが、後々に日程が変動しないようにと、「3月3日」に定められたそうです。
ひな人形
ひな祭りといえば、「ひな人形」は欠かせませんね。
ひな人形は、平安時代に貴族の女の子の間で「雛遊び(ひいなあそび)」という、紙で作った人形遊びが始まりだと言われています。
そもそも、なぜひな人形を飾るのでしょうか?
一つ目の意味は、
「いい人に巡り合えますように」
「幸せな結婚ができますように」
という願いが込められているそうです。
ひな人形は、天皇陛下と皇后陛下の結婚式をモチーフにデザインしていることから、このような願いが込められるようになったのだとか。
もう一つは、
女の子の穢れ(けがれ)を人形にうつし、身代わりに厄災を引き受けてもらうためだとされています。
昔は、乳幼児の死亡率が高く、子供が無事に成長するのが難しかったそうです。
そのため、女の子が元気で幸せになるように願いを込めて、ひな人形を飾っていたと言われています。
しかし、子供の幸せを願って飾られている大切な人形を、何者かが狙いにくるという話をよく耳にします。
猫を飼っているご家庭なら、「ピン!」ときたのではないでしょうか。
そうです!イタズラっ子の可愛い愛猫です。
では、なぜ猫はひな人形にイタズラをするのでしょうか?
猫とひな人形
猫はひな人形を見ると、必ずと言っていいほどイタズラをします。
しかし、猫はどうしてひな人形にイタズラをするのでしょうか?
おひな様の着物は、紐やキラキラした装飾が付いといるものがほとんどです。
この格好を見て、好奇心をくすぐられない猫はいないのではないでしょうか。
また、おひな様の髪の毛は、ナイロンなどの化学繊維や絹を使って、江戸時代に流行った「大垂髪(おすべらかし)」に結ってあるものがほとんどです。
この髪型は、猫にとって嚙み心地がよいと言われています。
あと、猫は自分の縄張りには強く愛着を持っています。
そのため、自分のテリトリーに見慣れないものや興味を惹かれるものがあると、手で触ったり、匂いを嗅いで、安全かどうかを確認しなければいけません。
安全だとわかると、あとは猫のものです。
「手ごろな大きさ」「安全」「嚙み心地バツグン」とくれば、オモチャにしないわけがありません。
猫にしてみれば、ひな人形が飾られている理由など知るはずがありません。
「ひな人形が飾ってある部屋へは猫を入れない」「ひな人形をケースに入れる」などのイタズラ対策をしっかりとしましょうね。
大切なひな人形が、愛猫のオモチャになりませんように🙏
また、ひな祭りにはお祝いの食べ物が色々とあります。
目を離した隙に愛猫が「パクッ😽」ていうことも、あるかもしれません。
人間の食べ物の中には、猫にとって危険となる食べ物がたくさんあります。
猫を飼っているご家庭では、ひな祭りの食べ物にも注意が必要です。
ひな祭りの食べ物
ひな祭りの食べ物といえば、「ちらし寿司」「ひなあられ」「ひし餅」などが一般的ですね。
これらの食べ物にも、女の子を祝うための意味が込められています。
では、猫がひな祭りの食べ物を食べても大丈夫なのでしょうか?
ちらし寿司
ひな祭りの食べ物といえば、「ちらし寿司!」といった感じで定番中の定番ですね。
古くから、「寿司」は「寿を司る」と書くことから、おめでたい席には欠かせない食べ物だと言われてきました。
特に、ちらし寿司は見た目が華やかなために、女の子のお祝い事には定番メニューだそうです。
ちらし寿司に乗せる具材には、様々な意味が込められています。
- レンコン:見通しが良くなるように
- エビ:腰が曲がるまで長生きできるように
- 豆:マメで健康に生きられるように
- 錦糸玉子:財宝が貯まりますように
- しいたけ:元気で頑丈な体になりますように
- にんじん:根をはるように
などの意味が込められています。
では、ちらし寿司は猫が食べても大丈夫でしょうか?
ご家庭によって入れる具材は様々ですが、定番の具材を見てみると、
- 錦糸玉子
- えび
- さやえんどう
- しいたけ
- レンコン
- 酢めし
と、いったところでしょうか。
「錦糸玉子」は火が通っているため、猫に与えても問題はありませんが、砂糖や塩などで味付けしてあるものは、与えない方が無難です。
「さやえんどう」も、猫の体に害を与える成分は入っていませんが、食物繊維を多く含んでいるため、与えすぎると下痢の原因になることがあります。
「レンコン」は、ミネラルが多く含まれているために、与えすぎると結石になる可能性があります。
「しいたけ」は、約90%が水分と言われているため、猫の体に害を及ぼす成分は入ってはいませんが、さやえんどう同様に食物繊維が豊富に含まれています。
与えすぎると下痢の原因になることがあるために要注意です。
「えび」は、猫の体に必要なビタミンB1を欠乏させる恐れがあるため、与えてはいけません。
えびに含まれる「チアミナーゼ」と呼ばれる成分は、ビタミンB1を壊して欠乏させてしまいます。
ビタミンB1は、糖を代謝してエネルギーに変換する大切なものです。
もし、ビタミンB1が猫の体から欠乏すると、最悪の場合は死に至る可能性があります。
えびに限らず、タコ、イカ、魚介類などには「チアミナーゼ」が含まれているため、猫には絶対に与えないで下さい。
つまり、「ちらし寿司は猫に与えないほうがいい!」ということです。
ひなあられ
ひなあられも、ひな祭りには欠かせない食べ物ですね。
ひなあられは、基本「ピンク」「黄」「緑」「白」の4色から作られています。
これは、春夏秋冬の四季を意味していて、「1年を通して子供の健やかな成長と幸せを祈願する」という意味が込められているのです。
そのため、飼い主さんの間でも愛猫の健康を祈って「ひなあられ」を食べさせる方が、増えてきたと言われています。
基本的に「ひなあられ」は、お米を膨らませ砂糖で味付けをしたものに、食紅で色をつけて作られているため、猫の体に害があるものは入っていません。
しかし、ひなあられには大量の糖分、塩分が含まれています。
人間にとっては大したことがない量でも、猫にとっては有害です。
「一度に大量の糖分を取らなければ大丈夫」とされていますが、少量でも下痢や嘔吐など体調を崩す猫もいると言われています。
猫にひなあられは与える必要などありませんが、もし与えるのなら十分に注意して下さい。
ひし餅
ひし餅も、ひな祭りの食べ物には定番ですよね。
ひし餅は、下から「緑」「白」「ピンク」の順で重ねられています。
雪(白)の下には新芽(緑)が芽吹き、桃(ピンク)の花が咲いている
という、春の風景を表現しているそうです。
ひな祭りにひし餅を食べる意味は、健康で長生きできるようにという願いが込められています。
では、猫にはどうでしょうか?
ひし餅の成分表を見ても、猫の体に害を及ぼすようなものは入っていませんが、主原料はもち米です。
餅といえば、「ネバネバ」「飲み込みにくい」などが特徴ですね。
人間でも「餅がのどに詰まって大惨事だ!」と騒いでいるのに、人間よりも食道の細い猫が餅を食べたらどうなるでしょうか?
人間よりも猫の方が、詰まらせるリスクは高まります。
ここ数年で、「猫が餅をのどに詰まらせた」という事故が増えてきているそうです。
猫に餅は与えないで下さい。
特に、噛む力が弱くなっている老猫、子猫には要注意です。
「目を離したすきに、餅を食べてのどに詰まらせた💦」ということがないように、注意をしてあげて下さいね。
ハマグリのお吸い物
ハマグリのお吸い物は、ひな祭りの食べ物の中でも代表的なメニューとなっていますね。
「色々ある貝の中から、なぜハマグリ?」と感じた方もいるのではないでしょうか?
ハマグリの貝殻は一対になっているために、決して他の貝と合うことはありません。
必ずピッタリと合うために、「生涯一人の人と添い遂げるように」という願いを込めているそうです。
では、猫には?
猫に貝類は絶対にダメ
「猫は貝を食べると耳が落ちる」という話を、聞いたことはないでしょうか?
これは、貝を食べることで貝に含まれる「ピロフェオホルバイドα」という成分が、血液中に溶け込み、血管が日光に当たると炎症を引き起こすためです。
「光線過敏症」という病気で、痒みや腫れなどの症状があり、最悪の場合は壊死することもある危険な病気です。
毛が薄く日光に当たりやすい耳は、症状が出やすいために
「猫は貝を食べると耳が落ちる」
と言われているのです。
また、貝にはえび同様に「チアミナーゼ」というビタミンB1を破壊する成分が含まれています。
最悪の場合は、死に至る事もある危険な成分です。
猫に貝類は絶対に与えないで下さい。
甘酒
「飲む点滴」と言われる甘酒も、ひな祭りには欠かせませんね。
しかし、なぜ子供のお祝いで甘酒を飲むようになったのでしょうか?
日本では古くから、長寿への願いと厄除けの意味を込めて、白酒を飲む習慣がありました。
しかし、白酒はアルコールが含まれているため、子供は飲めません。
そこで、子供でも飲めるようにと、甘酒が用意されるようになったそうです。
では、「飲む点滴」や「飲む美容液」と言われる甘酒は、猫にとってどうなのでしょうか?
甘酒は、大きく分けて2種類あります。
違いは主原料です。
- 酒粕を水で溶かして砂糖を加え作られる「酒粕甘酒」
- 白米に米麴を混ぜて発酵させて作る「米麴甘酒」
酒粕甘酒は、日本酒を絞り出した粕で作られているために、多少なりともアルコールが含まれています。
いくら少量とはいえ、猫にアルコールは絶対にダメ!
米麴甘酒は、米を発酵させて作られているので、アルコールは入っていません。
それに、米に含まれるブドウ糖を利用し、砂糖を加えないために低カロリーです。
ブドウ糖はビタミン、アミノ酸などが含まれているため、猫の体にとっても栄養素が高い成分です。
また、米麴甘酒は腸内環境を整える効果があるため、便秘や下痢の解消にも役立ちます。
最近では、噛む力が弱くなったシニア猫や水をあまり飲まない猫に、米麴甘酒を与える飼い主さんが増えているそうです。
与え方は、
1日1回、ティースプーン(小さじ)1杯程度を飲ませてあげて下さい。
ただし、アルコール、糖分(砂糖)が入っているものは、飲ませないで下さい。
成分表をよく見てから、与えてあげましょうね。
それと、ガンなどの腫瘍を患っている猫にも飲ませてはいけません。
ブドウ糖が腫瘍を悪化させる可能性があるためです。
猫に甘酒を飲ますときは、注意して下さいね。
さいごに
お子さんを祝うひなまつりを、「愛猫も一緒に!」と考える飼い主さんが増えています。
家族なのだから、当然といえば当然のことでしょう。
しかし、猫と人間は体の大きさから構造まで違います。
一緒にお祝いするからと言って、食べ物まで一緒というわけにはいきません。
猫には猫の
お子さんにはお子さんの
お互いのことを想って、お祝いしてあげて下さい。
素敵なひなまつりになりますように。
うちの猫たちはほとんどが女の子なので、今年は盛大にお祝いしてあげようかな😻
おしまい
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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