猫はどうして「ニャー」って鳴くの?「ニャー」に込められた想いとは

 

こんにちは! りんさく(@sakurarin72)です。

 

仕事が終わり家に帰ると、愛猫から「おかえり」と言わんばかりのお出迎えの「ニャー」。

疲れが一瞬で吹き飛びますね。

 

本来猫は、子猫が母猫に自分の意志を伝える時以外は、ほとんど鳴かないと言われています。

人間や犬は、声でコミュニケーションを取りますが、猫は「匂い」で情報交換やコミュニケーションを取るため、成猫になるにつれて、鳴くという行為が少なくなるのです。

 

しかし、

「いやいや、うちの猫は成猫なのによく鳴くよ」

と言われる飼い主さんも多いと思います。

 

そうなのです!

猫は猫には鳴かないのに、人間には「ニャーニャー」と鳴いてくるのです。

 

今回は、なぜ猫は「ニャー」と鳴くの?というお話です。

 

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猫はなぜ「ニャー」と鳴くの?

動物には、その動物独特の鳴き声があります。

例えば、猫は「ニャー」、犬は「ワン」、牛は「モー」、カラスは「カー」などといったように、同じ動物同士にしか理解できない鳴き声で、コミュニケーションを取っています。

 

こういう鳴き方をすると、同じ動物に気持ちが伝わる、天敵から守ってあげられるという事から、その動物独特の鳴き声が決まったと考えられています。

 

では、なぜ猫の鳴き声は「ニャー」となったのでしょう?

 

猫の鳴き声は、怒っている時、機嫌が良い時、何かを伝えようとする時など、細かく分けて16種類ほどの鳴き声があると言われています。

 

人間の脳と猫の脳は、9割近くが同じ構造なので、猫が人間の言葉を話せてもおかしくはないそうですが、猫には人間のような発声するための声帯がありません。

ちなみに犬は、人間のような声帯が存在するそうです。

 

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猫の声帯

声帯とは、喉頭(こうとう)の中に左右1対ある粘膜のヒダからなっていて、呼気によって振動をする事で声の生成をします。

声を出すためには、必要な器官なのです。

この器官が、猫には存在しません。

 

久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室の豊住頼一氏の「哺乳動物喉頭の前額断解剖」のレポートによると「猫には声帯と呼ばれる器官が存在しない」という事が判明しました。

その代わりに、

「特殊化粘膜が喉頭蓋喉頭側直下に認められる」

「この粘膜組織は、喉頭室がない牛や喉頭室がある馬でさえも見られない特殊なものだ」

と書かれています。

 

要するに、猫に声帯は存在しないが、特殊な粘膜組織によって「ニャー」と発声をしているという事なのです。

 

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なぜ「ニャー」と鳴くの?

猫は「ニャー」

犬は「ワン」

牛は「モー」

カラスは「カー」

といったように、動物はその動物に応じた、色々な鳴き声を持っています。

 

では、なぜ猫は「ニャー」と鳴くのでしょうか?

猫の先祖リビアヤマネコは、繫殖時期と敵に遭遇した時以外は、声を出すことはなかったと言われています。

それが、人間と暮らし始めた約1万年前から「ニャー」と鳴くようになったそうです。

 

猫はその長い年月の中で、どうしたら人間から可愛がってもらえるか、人間を手なずけられるかを観察しました。

 

そんな猫が注目をしたのは「赤ちゃん」だったのです。

赤ちゃんが「おぎゃー」と泣くと、お父さん、お母さん、兄弟などが赤ちゃんの近くに行って、なだめたり、お母さんがおっぱいをあげたりと、何らかのアクションを起こしますよね。

 

それを見た猫は

「あのように泣いたら、人間は構ってくれるのかぁ。

よし!あの声を習得しよう」

と考え、たどり着いたのが「ニャー」だったそうです。

「おぎゃー」

「ニャー」

何となく似ていませんか?

 

もうひとつ違う説もあります。

ある時、人間の前で子猫が「ニャー」と鳴いたそうです。

人間は可愛さのあまり、子猫に食べ物を与えました。

 

それを見た成猫は、

「なるほど!あのように鳴けば人間から食べ物がもらえるのか」

と考えた結果、人間の前で可愛く「ニャー」と鳴くようになった、とも言われています。

 

猫は人間から色々な事を学んで、人間を虜にする術を築き上げたのでしょうね。

 

しかし、日本で猫の鳴き声と言えば、ほとんどが「ニャー」と表現しますが、海外へ行くと「ニャー」では通じないのです。

例えば、

  • 英語:「ミャオウ(meow)」又は「ミュー(mew)」
  • フランス語:「ミャウ(miaou)」
  • イタリア語:「ミャーオ(miao)」
  • ドイツ語:「ミアォ(miau)」

など国によって微妙に違うのです。

 

では、なぜ日本人は「ニャー」と表現するようになったのでしょうか?

 

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なぜ人間は「ニャー」と表現するのか

平安時代の人は、猫の鳴き声を「ねうねう」と表現していました。

猫はよく寝る生き物という事から「寝よう=ねう」。

鳴き声を「ねうねう」と表現された後「ニョーニョー」と発音が変わって、いつの間にか「ニャーニャー」となったと言われています。

 

猫の鳴き声の「ニャー」は「寝る」という言葉をいじって、表現されるようになったのだとか。

猫の優しい「ニャー」を聞くと眠たくなるのは「寝よう」という言葉に、聞こえるからかもしれませんね。

 

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「ニャー」に込められた想いとは

子猫は、母猫の気を引くために声を出してコミュニケーションをとります。

しかし成猫になると、猫同士で鳴き合ってコミュニケーションをとる事は、ほとんどないと言われています。

ただ、そんな猫にも「鳴いてコミュニケーションをとりたい」と思う相手がいるのです。

 

それは人間です。

 

ある研究で、野良猫と飼い猫の鳴き声についての調査が行われました。

野良猫は、人間や人形、犬などに、無差別でうなり声をあげたのに対して、飼い猫は人間にだけ鳴き声をあげた、という結果が出たそうです。

その時の飼い猫の鳴き声は、うねり声ではなく「ニャー」と優しく何度も鳴いたそうです。

 

猫は嗅覚が優れているため、猫同士で声を出してコミュニケーションをとるより、匂いでコミュニケーションをとる方が、効率が良いと考えています。

しかし人間は、猫ほど嗅覚が優れていません。

そこで猫は、自分の意思を伝えるには、声を出してアピールするしかないと考えたのです。

 

声を出すことによって、人間はご飯をくれる、撫でてくれる、構ってくれる、と学習したのでしょうね。

 

家に居る愛猫が「ニャー」と鳴いてきた時は、何かを伝えたい時です。

「遊ぼうよ~」

「おなかへったよ」

「トイレが汚れているよ」

「元気ないね。どうしたの?」

など、自分の気持ちを声に出して訴えている時です。

 

鳴き方によって伝えたい事は様々ですが、愛猫の気持ちに応えてあげられると、信頼関係も深まります。

愛猫をよく観察して、気持ちに応えてあげられるように頑張りましょうね。

 

 

声に出さない「ニャー」もあるんだよ、という事が書いてあります。読んでみて下さい。

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さいごに

猫が「ニャー」という時は、人間(飼い主さん)を必要としている時です。

甘えたい時、寂しい時、嬉しい事を聞いてほしい時、ご飯が欲しい時など、様々な思いが込められているはずです。

 

「何言ってるかわからない」と思わずに、理解しようとしてあげて下さい。

そうすることで、愛猫との絆も深まるはずです。

 

「ニャー」の一言だけで、愛猫の気持ちに寄り添ってあげられるような、飼い主でいたいものですね。

 

おしまい

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

猫の気持ち
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